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お兄ちゃんといっしょ
第11章 第11章
 ひふみっくすの瞳が輝いたのが、目に見えて分かった。


「奈々はまだ、こどもだもん。
 お兄ちゃんが、奈々をおんなにして。
 お兄ちゃんの味を教えて。
 この、奈々の、生まれつきいやらしい舌に、お兄ちゃんの味を…」


 私の瞳も輝いているのかも知れない。


「お兄ちゃん以外のひとのおちんぽじゃ無理ってくらい、奈々に、お兄ちゃんのこと教えて」


 だって。
 ひふみっくすの瞳の奥に、本物のお兄ちゃんの姿が見えたから。


 届きそうで届かない、鼻の先のおちんこに舌を伸ばす。
 ゆうべの…
 いいや。
 さっき新しく出来た傷が口の中でずきりと痛む。
 それは、背中がぞくぞくするような痛みだった。


「お兄ちゃんに、教えてもらいたい」



 溶け出した棒アイスを舐めるように、下から雫を舐めとるように、イメージしながら舌を動かしてみせる。


「私まだ、なんにも知らないから。
 いやらしい妹に、男の人をまだ知らない奈々のからだに、奈々のお口に、お兄ちゃんのこと、覚えさせて…」


 私は、どうしてしまったんだろう。
 遠くで誰かが呟いてる。


「お兄ちゃん、大好き…好き…せかいで、一番…」


 …いいや、さいしょから、そんな人間だったのだろうか。


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