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お兄ちゃんといっしょ
第14章 第14章
「誠太郎。せいたろうだよ」
観念した様子で、彼はそう名乗った。
「誠太郎…ふぅん。ヒフミとかかと思った」
「君だって、このみなんかじゃなかったろ」
「ふぅん…ていうか。ほんとに誠太郎っていう名前なの?」
シャワーの音が大きく響いている。
睨むような目で、誠太郎と名乗った男は、私を再度見下ろした。
「だって、ゴムつけるって約束破った。ひとつ信用ないもん」
誠太郎は上を向き、困ったような顔でははっと笑った。
「君、おかしなとこだけしっかりしてるね」
シャワーから上がってすぐ、誠太郎は床の上でぐしゃぐしゃのまま丸まっていたスーツのズボンを拾い上げ、ポケットを探った。
そしてすぐ黒い薄っぺらいケースを取り出し、中身を一枚抜き取ると、私に差し出した。
観念した様子で、彼はそう名乗った。
「誠太郎…ふぅん。ヒフミとかかと思った」
「君だって、このみなんかじゃなかったろ」
「ふぅん…ていうか。ほんとに誠太郎っていう名前なの?」
シャワーの音が大きく響いている。
睨むような目で、誠太郎と名乗った男は、私を再度見下ろした。
「だって、ゴムつけるって約束破った。ひとつ信用ないもん」
誠太郎は上を向き、困ったような顔でははっと笑った。
「君、おかしなとこだけしっかりしてるね」
シャワーから上がってすぐ、誠太郎は床の上でぐしゃぐしゃのまま丸まっていたスーツのズボンを拾い上げ、ポケットを探った。
そしてすぐ黒い薄っぺらいケースを取り出し、中身を一枚抜き取ると、私に差し出した。