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お兄ちゃんといっしょ
第14章 第14章
 ・・・・私の存在なんて、その程度なんだ。


 私の処女なんて誠太郎にとっては。
 バイブを突っ込んでおもらしさせたことも、
 おちんこでイカせたことも、
 ほんとは仕事よりは興味のないことで、
 どうだっていいことなんだ。


 当たり前のことなのに、理解すればするほど、虚しくてたまらなくなる。
 だからだろうか。



「・・・・お兄ちゃんがエッチしたことある女、全員ともう二度と会わないっていうなら、もうお小遣いもらわなくてもいいよ」



 スマホを取り出して指先を動かし始めた誠太郎の背中を、自分のほうに振り向かせるようなことを口走ったのは。



「ただで、今日みたいなこと、させてあげる」



 約束を破った男に対して、自分でも何を言っているのか分からなかった。
 はやくおうちに帰ってお兄ちゃんに会いたいはずなのに、どうして、誠太郎の関心を惹き付けようとするのか、自分でも意味が。


 目論見どおり誠太郎は足を止め、私を見た。
 ぎらついた誠太郎の視線。
 貫くような快感だった。


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