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お兄ちゃんといっしょ
第15章 第15章
 マンションに着いた頃には、私は瞼を開くことが出来ないくらい疲弊してしまっていた。
 起き上がることすら出来なかった私を、お兄ちゃんは黙って抱きかかえ、部屋まで運んでくれた。


 途中、お隣のおじいちゃんに会ったような気がする。
 そして、私を心配するおじいちゃんに対し、お兄ちゃんが「風邪ひいたみたいで」と説明していたような気もする。


 けれど、本当に発熱してしまったのか、頭がぼうっとして、全身がだるくて、あちこちが痛くてたまらなくて、よく分からなかった。




 部屋に帰るとすぐ、お兄ちゃんは私を敷きっぱなしの布団の上に寝かせた。
 というより、お兄ちゃんと一緒に寝転んだ、といったほうが正しいのかも知れない。
 私の髪や頬を執拗に撫でるお兄ちゃんの息が熱かった。
 


「お前があのオッサンに処女ぶち破られてる間な、兄ちゃんさ、なにしてたと思う?」



 お兄ちゃんの手が、昨夜からは考えられないくらい何のためらいもなく、するするとショーツの中に滑り込んでくる。



「コンビニに車停めてさ。マスかいてたんだ」



 生暖かい何かが、私の耳を這っている。
 こんな時ですら、私の身体は快感を逃したりはしない。
 身を捩ると、今度は私の唇を舐めた。
 煙草のにおい。
 わずかに口を開くと、それは中に入ってきた。
 私の舌を、歯の裏を舐める、お兄ちゃんの・・・・。
 

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