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お兄ちゃんといっしょ
第4章 第4章
 お兄ちゃんはどうして、私の身体に何もしないんだろう。

 お兄ちゃんは確かに、思っているはずなのに。
 自分の好きなように、奈々の身体を弄くりたいって。

 私だって、私の身体をお兄ちゃんの好きなようにして欲しいって思ってるのに。


 さっき見た、ぱんぱんに張ったボクサーブリーフの前を思い出す。
 尖端のぷっくりした形まで布地にくっきり浮き出てた、あの光景。

 お兄ちゃんの筋肉質で上向きのお尻も、割れ目に生地が食い込んでいたせいで形が強調されていやらしかった。

 胸筋がむちむち発達したお兄ちゃんの胸板。
 入れ墨の下で薄茶色の乳首がぴんと立ってた。


 お兄ちゃんはさっき、確かに私に欲情していた。
 奈々をやっちまいたいって、ブチこんでめちゃくちゃにしてやりたいって、お兄ちゃんの身体が私を求めてた。


 でもお兄ちゃんは、強情にも理性を保った。
 夜寝るとき、お兄ちゃんの身体にひっついて、甘えたふりして首筋に腕を絡めたところでキスのひとつすらしてこない、いつものお兄ちゃんみたいに。

 
 がちがちに勃起して今にも爆発しそうなくせに、なんてことないフリして笑ういつものお兄ちゃんのことも、今日のお兄ちゃんのことも、私には解せない。


 


 
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