この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お兄ちゃんといっしょ
第26章 第26章
 今からこの室内で何が起きるのか。
 考え予測するだけ無駄だと、経験で分かっていた。


 だから私は煙草くさくて、実に趣味の悪い、赤と紫が基調とされたダサいヨーロピアンスタイルな室内をぐるりと見渡し、戸を開け、ファイルの中をめくってみたりした。




 でなければ、私のほうが泣いてしまいそうだった。



 お兄ちゃんが悪い人だという事実を、
 誠太郎のときよりも詳細に、
 目の前で、
 目撃しなければならない事実が突き付けられているのだから。



「へぇ、さすが、キャプテンは違うなぁ。
 数え切れないくらい遊んでるんだ」



 お兄ちゃんは入り口に突っ立ったままの遥輝に言った。
 スウェットズボンを脱ぎながら。



「いやべつに、そうじゃないっすよ、ちがいますよ」



 遥輝は慌てて否定したが、お兄ちゃんはさぞ可笑しそうに続けた。



「なんで?抱けるもんならいっぱい女抱きたいのがオスってもんじゃない?
 俺の大事な奈々は、ニイちゃんにとっては数え切れないくらい抱いてきた女の中の1人なんでしょ?」



 遥輝はまた、スーと息を吐いた。
 レイバンに隠れて顔は見えないが、眉毛がハの字に下がっている。
 遥輝は首を左右に振った。



「あの、自分は…どうしたらいいンすかね?」



 途方に暮れた様子で、遥輝はそう言った。




/347ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ