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お兄ちゃんといっしょ
第4章 第4章
 あの時、一瞬言葉に詰まった様子だったけれど、動じることなくお兄ちゃんは笑った。
 笑って、こう言った。

「女はさ、股の間から赤ん坊生むんだぞ。どんなもんだって、ちゃんと入るよ」

 言いながらお兄ちゃんは風呂上がりの紅潮した頬に汗を滴らせ、いやらしい視線で私を見つめた。
 順番交代で今度は私が風呂に入ろうと服を脱いでいくさまをじっくり観察するように。



 あの時、お兄ちゃんも私と同じように、確かに興奮していたはずだ。



 トレーナーを脱ぎ、ショーパンを脱ぎ、キャミソールを脱ぎ。
 スポブラとショーツだけ、という姿になってもお兄ちゃんは私から視線を外さなかった。


 あんまり素直に見つめ続けるものだから、私は、ストリッパーってこんな気持ちなのだろうか、なんて思った。

 
 見られる快感を覚えながらスポブラを脱ぐと、お兄ちゃんの視線はおっぱいに集中した。
 恥ずかしさと快感で、私の全身の皮膚はまるで沸騰してるみたいに熱かった。


 お兄ちゃんがあまりに熱心に私の半裸姿を見つめるものだから、あのときの私は、お兄ちゃんも私のように異性の身体を初めて見たんだ…と解釈して、照れ隠しでこんなことを言った。


「お兄ちゃんもおっぱい初めて見たの?私もちんちん今日初めて見たんだよ」


 なんて。


「一緒だね」


 これまた、超素朴に。

 
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