この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
お兄ちゃんといっしょ
第5章 第5章
「思えば、ホント、金の話ばっかだったなー。
だいぶ前にゲンキかなーって気になって電話したら、前みたいにもう働けないから、生活が苦しいっていきなり言われたんだ」
そのかさかさの手で、お兄ちゃんは綺麗にセットしてある前髪をかきあげるような仕草で撫で付けていた。
「でも、奈々がちょい頭悪いから、塾に入れて勉強させたいってさ」
言い終わる前に、お兄ちゃんは、あ!と言って、にやりと笑った。
「この曲も好き」
ラジオからは、またもや、聴いたことのないダミ声の歌が流れ出していた。
だいぶ前にゲンキかなーって気になって電話したら、前みたいにもう働けないから、生活が苦しいっていきなり言われたんだ」
そのかさかさの手で、お兄ちゃんは綺麗にセットしてある前髪をかきあげるような仕草で撫で付けていた。
「でも、奈々がちょい頭悪いから、塾に入れて勉強させたいってさ」
言い終わる前に、お兄ちゃんは、あ!と言って、にやりと笑った。
「この曲も好き」
ラジオからは、またもや、聴いたことのないダミ声の歌が流れ出していた。