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お兄ちゃんといっしょ
第5章 第5章
「よしよし。今までしんどかったな。よく頑張った。それに今日、あんなとこにたった一人で入ってきて、どきどきしたろ」
黙って頷く私を、お兄ちゃんはニコニコしながら見つめていた。
かさかさの大きな手が私の髪をくしゃくしゃっと撫で、そのまま頬を撫で、肩を撫でた。
「うふ。これくらいで泣いてるようじゃ、奈々には悪さなんか向いてないと思うよ」
そして最後に、ショーパンから露出した私の太腿を撫でた。
背中がぞくっとするような、じっとりした触れ方だった。
青信号。アクセル。
お兄ちゃんの手が太腿からゆっくりと離れていく。
「学校は行ってんの?」
お兄ちゃんはズボンのポケットから煙草の箱を取り出すと、ハンドルに底をコンと打ち付け一本取り出した。
ごそごそライターを探しているお兄ちゃんの横顔に「学校に行くと息が苦しくなる」と私は正直に答えた。
お兄ちゃんの視線が左側を向く。
左折。
ブルーの標識には隣市の名前が書かれていた。
「でも、おばあちゃんがうるさいから行ってた。塾にも」
黙って頷く私を、お兄ちゃんはニコニコしながら見つめていた。
かさかさの大きな手が私の髪をくしゃくしゃっと撫で、そのまま頬を撫で、肩を撫でた。
「うふ。これくらいで泣いてるようじゃ、奈々には悪さなんか向いてないと思うよ」
そして最後に、ショーパンから露出した私の太腿を撫でた。
背中がぞくっとするような、じっとりした触れ方だった。
青信号。アクセル。
お兄ちゃんの手が太腿からゆっくりと離れていく。
「学校は行ってんの?」
お兄ちゃんはズボンのポケットから煙草の箱を取り出すと、ハンドルに底をコンと打ち付け一本取り出した。
ごそごそライターを探しているお兄ちゃんの横顔に「学校に行くと息が苦しくなる」と私は正直に答えた。
お兄ちゃんの視線が左側を向く。
左折。
ブルーの標識には隣市の名前が書かれていた。
「でも、おばあちゃんがうるさいから行ってた。塾にも」