この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
お兄ちゃんといっしょ
第5章 第5章
お兄ちゃんは鼻歌をうたいながら「ふーん」と言った。
「行きたくなきゃ、別に行かなくたっていいよ」
今度は右折。
内環状線に入る。
日曜日の朝なのに、車はたくさん走っていた。
「べつに、学校なんか行かなくたって生きていけるよ。
俺もチュー卒からの高卒認定だし。
さっき見たろ?世の中にはスーツ着て会社に行く以外にも色んな仕事があるんだよ。
どんな生き方をしようが、探せば自分に合った仕事はどっかに転がってるもんだよ」
ボエボエボエとしか聴こえない歌の歌詞を、たまにお兄ちゃんもボエボエボエと口ずさむ。
「けど、金を稼げるかどうかはオツム次第だから。
なにしたって勝手だけど、勉強だけはしといたほうがいいよ」
そしてまた、ふふふと笑う。
「…あーあ。やだな。俺も説教垂れる人間になっちゃったよ。
さっきのヤツ、翔太っていうんだ。
ヘマばっかするうえに遊んでばっかだから、コイツ大丈夫かって思ったらつい説教垂れちゃって…ばあちゃんの影響かな」
「行きたくなきゃ、別に行かなくたっていいよ」
今度は右折。
内環状線に入る。
日曜日の朝なのに、車はたくさん走っていた。
「べつに、学校なんか行かなくたって生きていけるよ。
俺もチュー卒からの高卒認定だし。
さっき見たろ?世の中にはスーツ着て会社に行く以外にも色んな仕事があるんだよ。
どんな生き方をしようが、探せば自分に合った仕事はどっかに転がってるもんだよ」
ボエボエボエとしか聴こえない歌の歌詞を、たまにお兄ちゃんもボエボエボエと口ずさむ。
「けど、金を稼げるかどうかはオツム次第だから。
なにしたって勝手だけど、勉強だけはしといたほうがいいよ」
そしてまた、ふふふと笑う。
「…あーあ。やだな。俺も説教垂れる人間になっちゃったよ。
さっきのヤツ、翔太っていうんだ。
ヘマばっかするうえに遊んでばっかだから、コイツ大丈夫かって思ったらつい説教垂れちゃって…ばあちゃんの影響かな」