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第15章 【第三部 * Another ring * 】悪友実咲

にしたって、自分から耿輔の存在の大きさを認めてしまった今のモトミにとって、耿輔との出逢い自体を否定することは些かビミョウだった。
それさえ無ければ、もっと強く実咲に揺さぶりを掛けられるのに。
傍目には、そんな内心を口にも出来ず、怒りに肩を震わせながらひたすら堪えているモトミの姿は滑稽だった。
複雑に揺れるモトミの男心。(爆)
そんなことにはお構いなしの実咲の表情は、何処かしら楽しげだ。自分にとって都合の悪いことは直ぐに忘れ、過去には一切囚われない男。
前進的な生き方と言えば、聞こえは良いが、ここまで割り切れる男も少ないだろう。
モトミの拘る性格と、実咲の拘らな過ぎの性格。
でも、却って違いすぎることが、このふたりに友だち関係を続けさせているのかもしれない。
未知の存在に対する好奇心ってやつか。
モトミにとっては実咲が、実咲にとってはモトミが物体X。
(ふたりはエイリアンかよ…)

