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第3章 喉元過ぎれば、悪夢を忘れ ― 序章―
で、いきなり朝7時前に携帯のモーニングコールだ。頼んだ覚えもないのに。
「もしもし…」
「モシモシ、トモちゃん?…」
「…ぇ…あの…誰…?」
いきなり朝から一番聞きたくない呼び名で呼ばれる。
「あぁ、ゴメン、内藤だけど、この間の耿輔とのスチールの」
(…耿輔・…スチール…?スチール!!)
「内藤さん…あぁ、バイトの…」
ぼやけた頭で思い出してみる。
あぁ、”例のバイト”の内藤さんか。でも何で俺の携帯の番号を…そう言えば、バイト料貰うときに、受領書みたいな紙切れに住所・氏名、それに電話番号を書かされたっけ。それで…俺の携帯の番号を知っていたのか。
それにしても…
忘れかけていた名前。
いや、努めて忘れようとしていたのか。
あの、バイトのことすべてを忘れようとしていたのかもしれない。
でも、あいつのことだけは何故か心の片隅に引っかかって忘れられないで居た。
耿輔─コウ─と呼ばれていたあいつ。
初めて俺が本格的なキスをされた相手。
(ホントだったら男の俺が”する”ほうだろうに…なんで男にキスされなきゃなんないんだ…)
「もしもし…」
「モシモシ、トモちゃん?…」
「…ぇ…あの…誰…?」
いきなり朝から一番聞きたくない呼び名で呼ばれる。
「あぁ、ゴメン、内藤だけど、この間の耿輔とのスチールの」
(…耿輔・…スチール…?スチール!!)
「内藤さん…あぁ、バイトの…」
ぼやけた頭で思い出してみる。
あぁ、”例のバイト”の内藤さんか。でも何で俺の携帯の番号を…そう言えば、バイト料貰うときに、受領書みたいな紙切れに住所・氏名、それに電話番号を書かされたっけ。それで…俺の携帯の番号を知っていたのか。
それにしても…
忘れかけていた名前。
いや、努めて忘れようとしていたのか。
あの、バイトのことすべてを忘れようとしていたのかもしれない。
でも、あいつのことだけは何故か心の片隅に引っかかって忘れられないで居た。
耿輔─コウ─と呼ばれていたあいつ。
初めて俺が本格的なキスをされた相手。
(ホントだったら男の俺が”する”ほうだろうに…なんで男にキスされなきゃなんないんだ…)