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第4章 悪夢再来 ―ecstasy―
混み合う車内──
朝の通勤時間帯、都内を走るJR環状線の電車の混み具合は半端じゃない。中央線、新宿辺りの乗車率230%に比べれば、多少はマシかも知れないが、それにしても異常な混み具合に変わりは無い。
こんな状態で毎日会社に通うなんて、考えただけでもウンザリだ。でも、これが都会の現実。
満員電車が嫌でマイカー通勤にしたら、逆に時間が掛かってしまうのだ。”首都高”とは名ばかりで、実際は万年渋滞”首都低速”な高速道路。
大都会は生活が多種多様で便利な反面、その人口を抱えきれない物理的・社会的歪みが随所に現れていた。混雑を解消しようにも、この街に許された実現可能なスペース自体がすでに限界なのだ。
よって、この混雑は未だに解消されることが無く、都会のストレスは溜まる一方。
だが、世の中はこの混雑を迷惑がっている人間ばかりでは無い。