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第5章 最悪の目覚め
「…だからさぁ、それは良いのか、ってさっきから聞いてんジャン!…」
激しい勢いでまくし立てる男の怒声が近くで聞こえる。
「…どう考えても、クスリは契約違反だろ、その前に違法だよ、イ・ホ・ウ!慣れない身体で、もし、バッドトリップでもしたらどうするつもりなんだ。あんたのやってること、間違いなく犯罪だろ?!今のところは眠ってるけど、トモに何かあったら最善の方法で償って貰うからな」
(トモって…もしかして、俺のこと…?)
靄が掛かった虚ろな頭で、俺は夢とも現ともつかぬ狭間にいた。
「とにかく、つべこべ抜かしてないで、サッサと払うモノ払えよ!こっちは身体張って仕事してんだから!あとで事務所行くから…そのときまでにあいつも目覚ますだろうし。何かあったらまた連絡する!」
治まりきらない剣幕のまま電話を切って振り向いた相手は、見覚えの有る顔だった。