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第5章 最悪の目覚め
そう言えば朝からコーヒー以外何も口にしていないのに、腹は全く減ってなかった。
腹は減ってないが、それより下の部分が頭をもたげかけているのは…何故?

これが、ヤツの言う”(クスリが)抜けてない”ってことなのか。元々、この手のドラッグが効きやすい体質の俺にとっては、この事実は恐怖以外の何ものでもない。こんな状況が耿輔にバレたら…どんなことされるか分かったものじゃない。

頼むから、勃ちあがるな俺…
これ以上何かされたら身体が幾つあっても足りない。相手がこいつじゃ尚更だ。

首までスッポリ布団を被って、丸めた身体で悶々と考えている俺に見るからに卑猥な耿輔の視線が注がれる。

(ヤダよ。なに考えてんだ、おまえ…)

そんな俺の恐怖感は耿輔の大胆な行動で現実のモノとなる。足下から布団を剥がれて、またまた甲羅を失った亀状態の俺。

「トモちゃ~ん、ところでどうなのかなぁ…あっちの方は満足した?」

その言葉に全身がカッと熱くなるのを感じた。顔は紅らみ、脇を汗が伝う。
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