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第5章 最悪の目覚め
「…ん、な…なに言ってくるんだよ!!」
「本当の満足を知らないおまえに、目眩く世界を手ほどきしてやろうかと思ってさ」
耿輔の好色な面に、俺は全身の毛が逆立つほど怯えた。
「止めろ!!これ以上、俺に触れたら舌咬んで死んでやるからな!ヤダ!絶対…」
近づく耿輔を何とか阻止しようと、ベッドの上に起きあがって闇雲に腕を振り回し抵抗する。瞳からは、またもや涙が零れ落ちてきた。クスリ・クスリ、感情の起伏が激しいのは全てクスリの副作用。それにしても、さっきから泣いてばかりいないか、俺。
ヤメロっ!触るな…ヤダ!って…
「やめなよ、兄貴!彼嫌がってるじゃない」
突然後ろの方からハスキーな声が降り注ぐ。
振り返って見れば、戸口付近に可愛らしい女の子。何時から其処にいたのだろう。俺と同じくらいか、それより少し下といった年頃だろうか。
可愛い顔の割りには、ハスキーな声。声が掠れてるのは、風邪でもひいてるのかな。
兄貴ってことは、ヤツの妹?
こんな可愛い妹と同居してるのに、男を引き込んで良いのか…
ってか、妹の前で俺を襲うなよ。