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第5章 最悪の目覚め
今までの肉体的疲労に、只今の精神的ダメージが加わって急激な気怠さが俺を支配していく。目を瞑った俺が、再び手っ取り早い現実逃避の方法を手に入れるのに、それ程時間は掛からなかった。底なしの闇へと落ちていく俺の意識。
言いしれぬ恐怖に捉えられそうになる。
だが、アリスのように別の世界に出られるのなら、一時の恐怖などどれ程のモノでもない。
たとえ、二度と再びこの世界に戻って来られなくても構わない。
俺の心を乱す悪夢の元凶─耿輔─のいない世界なら、どこでも良い。
そう望んでいた─その筈だった。
なのに、気が付けば 落ちていく闇の中で誰かの手を掴もうと藻掻く俺がいた。
(耿輔、コウスケ…コウ……)
埒もない。ヤツに助けを求めるなんて…
一体どういうわけだ?!
でも、これが現実。これこそ現実──
嫌いだけどスキ…好きだけど、嫌い。
俺は自分で自分のことが全く解らなくなっていった。
言いしれぬ恐怖に捉えられそうになる。
だが、アリスのように別の世界に出られるのなら、一時の恐怖などどれ程のモノでもない。
たとえ、二度と再びこの世界に戻って来られなくても構わない。
俺の心を乱す悪夢の元凶─耿輔─のいない世界なら、どこでも良い。
そう望んでいた─その筈だった。
なのに、気が付けば 落ちていく闇の中で誰かの手を掴もうと藻掻く俺がいた。
(耿輔、コウスケ…コウ……)
埒もない。ヤツに助けを求めるなんて…
一体どういうわけだ?!
でも、これが現実。これこそ現実──
嫌いだけどスキ…好きだけど、嫌い。
俺は自分で自分のことが全く解らなくなっていった。