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第6章 記憶の淵から ―refrain―

なぜかって…

それは、このクスリが中枢興奮作用を有するから。

エフェドリンは、覚醒剤(メタンフェタミン)と非常によく似た化学構造式を持つクスリだった。
だから当然、覚醒作用や不眠、神経過敏などの作用ももたらす。実際、アンフェタミン(覚醒剤)は、エフェドリン合成過程から得られたものだ。

どうして、こんな与太知識ばかり豊富なのだろう…

だけど、知ってても全然我が身を守ってない…
何のためのエロ親父だ。

運動部にありがちな下級生への苛め、あるいは教育。雑誌やDVDの中では良く目にする光景だが、まさか自分がその餌食になろうとは。

先輩たちは悪ふざけのつもりだったかもしれないが、俺の心はいたく傷ついた。

誰でも経験する通過儀礼だよ。
その時、先輩は俺にこう言い放った。

上級生に一服盛られた挙げ句、数人から羽交い締めにされて、何度も達(い)かされるのが当たり前の儀式だって言うのか?

掘られなかったらいいだろ…ってそう言う問題かよ!

衆人環視の中、貶(おとし)められて何度も熱い飛沫を飛ばしたこの俺の、羞恥に歪む心がお前らなんかに解って堪るか!!
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