この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
17歳の落書き
第2章 藤田先生と千晴の結婚生活 ~久しぶりのデート~

雑木林の脇を通り抜け、コンクリートの古い外壁が見えた。
ここは、体育館裏。

「ここ、体育教官室あったよね。体育倉庫も」
「よく覚えてるな」

ここから、怒鳴ってる姿も見た。
体育倉庫では、思い出が詰まってる。

セーラー服を着ていたあの頃の、必死で、純粋で、狡くて、全部むき出しで、ひり付いていた気持ちが、強く甦る。

あの頃、私は、ここで確かに、全力で恋をしていたのだ。

私は、夢中で窓ガラスにひっついて外を見ていた。
大きなグラウンドは潰れていたけど、サッカー部のグラウンドは健在だった。

「こっちのグラウンドはまだある…涼太たち、扱かれてたなぁ…」
「俺にか」

当時の鬼コーチが笑う。
車は、そのまま走り続け、公園を横切り大通りに出た。

私は窓から離れて助手席に座り直して、隣で運転する愛しい人を見た。
その人は満足げに微笑み、私を見つめ返す。

あの頃の切なく爽やかな風が、心の中に残る。

あんなに好きだった先生が、今ここにいるなんて。
私と共に人生を歩んでいるなんて。

今、当たり前になっていた日常は、けして当たり前ではなかった。
藤田先生と結婚するなんて、当時の私が知ったら驚いただろうな。


「哲さん、連れてきてくれてありがと…」

昔を懐かしんで、タイムスリップしたような気分になって、隣で静かに微笑む先生に心をときめかせた。

「……じゃあ、次はどこに行くかな」

先生がハンドルを切った時、ひとつの提案をした。

「あのね。行ってみたいところがあるの」
/19ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ