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禁断背徳の鎖外伝・影の功労者
第7章 暗躍
「そんな装置があるのですか?」
「自分の手作りだよ‥
これでも探偵業、そういう小細工は得意なの!」
確か‥学生時代から、橘は手先が器用だったような‥
相手を引っ掛けるのに、変なメカを作っていた記憶がある。
(確実に安全でしたら‥
橘の事ですから、そこは間違いない筈)
私でも、あれ以上傷付く美紀様は見たくない‥
どれだけ私自身が直接、あの男に手を掛けたい事か‥‥
だけど‥それは出来ない‥
美紀様は会長のモノ。
どんなに私が思っても、美紀様が私の方に振り向く事は‥‥無い・・
「・・・遠藤?」
「・・っ!
仕掛けの方橘に任せます、橘ですから腕は確かでしょう?」
「・・・
まあ‥失敗した事は無いね‥
一番の問題は、お嬢さんの安全を確保しつつ確実に脱出させる事・・」
「美紀様から聞いた吉田春夫の行動‥
それから外れなければ、上手くいくとは思いますが、何事も想定外は考えなければなりません」
「相変わらず固いよね遠藤、成り行きで判断って言葉が無い」
「成り行きで、予想外の事になるのは困るまでです」
「予想外はどんな時にも付いて来るよ‥」