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禁断背徳の鎖外伝・影の功労者
第7章 暗躍
橘からモニター監視を交代し、横に開いている仕掛け用のボタンに触れるか触れないかのところで待機。
(・・・
もう少し・・・)
吉田春夫が動く‥後ろを向いている美紀様に向かって‥
早くても遅くても駄目、触れるギリギリのタイミングでボタンを押さなければ、美紀様の努力が無駄になってしまう。
(まだ‥
後1メートル、遊んでいないで早く近付け‥‥)
息を殺すというのは、こういう事を言うのだろうか?
呼吸すら忘れ、私はモニターの向こうの吉田春夫の動きに全神経を集中。
(まだ‥
後数歩‥‥‥‥‥今だっ!!!)
美紀様との距離が20センチ切った、タイミングなら今しか無い!!
私は躊躇う事無く、タブレット端末の隅に表示されているボタンを押した!!
『!?
なんだこの煙りは!
火事かっ!?』
仕掛けは2ヶ所‥
エアコンと、この時期は使わないヒーターの中‥
そこから煙を出す仕組み、橘が言うには無害だが多少臭いもあるそうな。
「橘、仕掛けを作動させました」
『オッケー!
扉を開けるタイミングをお願い遠藤』
「分かっています」
『くそっ!
ドンドン酷くなる!!』
吉田春夫はあらか様に動揺‥
対して美紀様は、素早くベッドから扉近くに移動。