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第1章 二人の出会い

「すみませんが、お断りさせてください」

ハルがそう言うと
大津川の表情がさっと青ざめた。

バングルが黒ずんでいる。

「そ、そうですよね……
やっぱり身体の麻痺なんて危険ですよね……」

相手の落ち込み具合に
ハルの方も悪いことをした気分になってくる。

「あー、まあそれもありますけど
やっぱり一番は金額が高すぎるので…」
「と、言いますと？」

「それだけ高いとどうしても怪しいですし
急にそんな大金をもらっても
逆に困るというか…

家族に伝えないわけにもいかないですし
そうなればきっと軽率だって
両親からも怒られるでしょうし」