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優しいヒトに虐められてます。
第8章 下ネタしりとり
どれだけそうしていたかはわからなかった。
とても短い時間だったのかもしれないが、ハルには
とてもとても、長く感じた。

彼が身体を少し起こし、至近距離で見つめあう。
「ごめん。嘘をついちゃった。
『つくべきじゃない嘘』を」

「嘘……?」
「僕はさっき、ハルがわざと自分じゃないって思いこむように
自分の女性のタイプを教えた。でも、あれは嘘なんだ」

「嘘……じゃあ、本当は……?」
「本当は……」

ドクン……ドクン……
急に身体が熱くなった。
ちがう……やめて……期待しちゃだめ……

「本当は、ハルだけが好き。ずっと前から」
面と向かって言われ、言葉の意味を呑み込むのに
時間がかかった。

だがゆっくりとその意味を脳が理解していくと
途端にハルの顔が真っ赤に染まった。

「あ……えっと……その……」
私も……私も好きだって言わなきゃ……

しかしハルが口ごもっているうちに――
スルっ、とハルのブラウスの下から彼の手が
滑り込んできた。
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