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優しいヒトに虐められてます。
第9章 ここは猫カフェだから
「どうかしたの?」
「いやー、何か完全に遊び気分だなーって思って」

「あ、ご、ごめんね! そうだよね、トウキくんは
まじめにやってたんだよね……」
「あ、いや、別に遊び気分でやるのはいいんだけど
今回は恥ずかしいことがテーマだから、そういう気分だと
恥ずかしく感じにくいかなーって」

「え……は、恥ずかしいことはどんな気分でやっても恥ずかしいよ!
たぶん……」
「フフっ、そうだね。でも今日はもう日暮れ時だから
紙を選んでちょこっとやってみるくらいにしておこう」

「う、うん……」
欲を言えば、もっと遅くまで彼と過ごしていたいが
きっと彼は女子が一人で帰宅するのを心配してくれているのだろう。

遅くなれば車を出すといって聞かなくなるに違いない。
今日はこれだけ付き合ってもらったのだし、自分のわがままで
あまり迷惑はかけたくない。

「わかった……」
彼の方も、ハルの内心を幾分かは察しかけている様子だった。
「じゃ、こっち来て」
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