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優しいヒトに虐められてます。
第9章 ここは猫カフェだから
『あれ、ハル移動してる?』
「移動……? ううん。何で?」
『いや、なんか息上がってるから歩いてるのかなって』
っ……!!
息、聞こえちゃってるんだ……
声は抑えていたつもりだったけど、さすがに息遣いまでは無理だよ……

「き、気のせいじゃないかな……」
胸を揉んでくる彼の手を掴んで抵抗しながら、適当に取り繕う。
ハルは慌てて背後を振り返った。

(ねえ、トウキくん! 本当にもうやめて!)
唇の動きだけだがちゃんと伝わったはずだ。

彼は声に出さずに笑ってハルの胸から手を離す。
ホッと一息。

――が、すぐに背後から手を伸ばしてきて、指示を書いた手帳を見せた。
〈シャツ、上までめくって〉

なっ……!?
全然やめてくれる気ないじゃんッ!!
っていうかまさかトウキくん、最初から……っ!?

ゆっくり考える暇ももらえず
ハルは言われた通りにシャツを上までめくり上げた。
薄い桃色のレースのキャミソールが露になる。

もう~~~っ!!
今電話中!!
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