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第3章 バイトの始まり

「こちらとしても、性的興奮のデータは
どうしても必要ですので
選んでください」

ハルは顔を俯けたまま
大津川の話を聞いていた。

「毎日おうちで自慰をしてもらうか……」
「嫌です…！　無理、絶対無理です……」

「もう一つは、この事務所へちょくちょく
通ってもらって性的興奮を測定させてもらうか」

何その選択肢……！

「後者の方って、具体的には
どういうことをするんですか」

「先に保証させていただきますが
性行為を強要することは一切ありません。

主に機械を使った計測になるでしょう。
服は無理に脱がなくても結構です。

あともちろん
他の社員が同席することも決してありません」

データで見られていると知った上で
オナニーなんて絶対できない。

それも毎日なんて。

機械で測定を受けるだけなら
そっちの方が断然ましに決まってる。

「じゃあ……そっちで……」