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優しいヒトに虐められてます。
第9章 ここは猫カフェだから
『ん? あ、そっか、お水飲んでる音か。猫ちゃんの』

へ……?

……。

……あ。
そういうこと!?

見ると、大津川が誇らしげに微笑んでいた。

そ、それでもダメ、ほんとにダメ!
ナカでイッちゃったら、声抑えられるわけない!
絶対凄いの来てチエミにバレちゃう!

(ねえトウキくん、もうほんとにイキそう……)
ハルは思い切り眉を寄せた。
懇願するつもりが、快感が混じって
お漏らしでもしそうな表情になっていた。

このままイカされたら、この音が猫の水を飲む音でなかったことが
今まで通話中、ずっと猫カフェにいたというのが嘘であることが
チエミと話している間、ずっと卑猥なことをしていたことが
全てごまかしようもなくバレてしまう。

(ミュートにしていいよ)

ん……?
え、ミュート!?

唇の動きを読み間違えたかとも思ったが
訂正される前にと、急いでチエミに声をかけた。

「ごめんね、チエミ。もうほんとに切っても大丈夫だから」
ハルはそう言ってミュートボタンを押した。

と、途端に上から携帯を取り上げられる。
そのまま傍の机に伏せて置かれた。
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