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優しいヒトに虐められてます。
第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常
(えっ……私台本失くした設定なの!?
撮影するんでしょ??
セリフとかどうするの!?)

「……何で……それ……今言うの……?」
「えへへ、忘れてた。ごめんなさい」
だいぶショックを受けている監督に
ぺこりと頭を下げる。

(私って、こんなに天然だったっけ……)

「はぁ……じゃあセリフと行動の指示は
インカムで行うよ。
セッティングしてる間に着替えてもらうから
その時にインカムも付けさせてもらって」
「はーい」

「何その軽い返事は。
全然反省してないでしょ」
監督が指で少女の脇腹を突っつく。

(きゃっ、ちょ、ちょっと……
ふふっ、ほんとにくすぐったい!)

「もうーセクハラだよ~」
「もうーはこっちのセリフだよ……
今日はギャラリーもいるんだから
しっかりしてよ」

「ギャラリー??」
「そ。今日この森を訪れてる観光客には
18歳以上お一人2000円で
撮影風景を生鑑賞できるって
伝えられてるはずだよ」

「お金取るんだ」
「何そのいやらしい目は。一応君も
新人とはいえプロの女優さんなんだから
お金はいただくよ」

(ほわぁ~。
私がプロの女優って設定かぁ……
ギャラリーが見てる中でお芝居するのも
緊張しそうだなぁ……)
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