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優しいヒトに虐められてます。
第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常
「セーターの下……あぁ……チクチクしますよね……」

すると、メイク担当は失礼します、と言って
少女に背を向け電話をかけ始めた。
少し話して電話を切り、少女に向き直る。

「すみません、やはり監督のご意向で
セーターの下は無しです」
「無し……ですか」

(ええー、チクチクしたまま撮影かぁ……
まあ監督の指示なら仕方ないけど)

「あの、もしどうしてもあれでしたら……
絆創膏をお渡ししましょうか」
「ばんそ……え……?」

(何を言ってるの?)

「いえ、絆創膏を貼ればガードできるかな、と。
あ、そのチクチクするのって、胸の……その……
トップ、ですよね……」
「………………」

(乳首に絆創膏貼れって言ってるの?
変態なの?)

「えっと、さっきのお詫びじゃないですけど
一応渡しておきます。
たぶんかなり楽になるはずです。
剥がす時も、ゆっくり剥がせば
痛くないでしょうし」
そう言われると、そんな気もしてきた。

メイク担当から絆創膏を二枚、手渡される。

(って、ちっちゃい!
何で一番小さいサイズ……)

気が利くようで、中途半端に利いていない。

「そろそろ現場のセッティングも完了するらしいので
メイクの方もしていきましょう」

少し大きく息を吸うと、吐いた時には
いろいろと詰まった溜息になっていた。
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