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優しいヒトに虐められてます。
第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常
「あっ、忘れてました」
メイク担当がそう言って、少女の耳に
インカムを取り付け髪で隠し始めた。

少女はその間に、身体を揺らさないよう
ソックスとシューズを履いた。

ソックスは白とピンクのボーダーで
シューズは少しあどけなさのある
ピンクの運動靴に近いもの。

「これから監督がいらして
撮影に関する指示があると思います。
それまでこちらで待機していてください」

と、不意にコテージのドアがノックされた。
「どうぞ」
なぜかメイク担当が勝手に答える。

入ってきたスタッフは
「お届け物でーす」
とデリバリー風におかしく言って
少女がバスの中に残してきた
可愛いバッグを置いていった。

「あれは撮影時に使うので
あまり弄らないようにお願いします」
メイク担当は最後にそう言うと
自分の役目はここまでとばかりに
コテージを後にした。

監督を待つ間、少女はドレッサーの正面で
距離を離し、鏡に全身を映して
可愛いポーズを取ったりしてみた。

(やだっ、これ本当にかわいいっ!
どうしよう、本当にどうしよう!)

気分が乗ると身体が軽くなり
鏡に向かってどんどんポーズが決まる。

(あっ、そうだ。絆創膏貼ってみよー)

唐突に思い出す。

少女は絆創膏を取り出し
鼻歌を歌いながらセーターをめくり上げた。
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