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優しいヒトに虐められてます。
第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常
「おい、我が愚弟よ」
トウが冗談めかして言う。
しかし冗談なのはセリフだけで
目はまったく笑っていない。
「あぁ?」
敵意剥き出しのナツ。
敵意を抱いているからこそ
兄の声に手を止め、射るように見返した。
「乱暴にやっても、相手は気持ちよくならない。
自分勝手で相手のことを考えてやれない男には
ハルはおろか、どんな女だってついていかねぇよ」
つっけんどんなセリフの中に
微かに垣間見える優しさがあった。
少女は悟った。
トウが、本当は弟を大切に思っていることを。
なぜなら、血を分けた双子の弟なのだから。
「お前に言われる筋合いはねえよ」
「俺だってお前にこんなこと言う義理はねえよ。
ハルが泣きつきさえしなければな」
「ハルが……?」
ナツと視線がぶつかる。
彼はそこで初めて、少女の辛そうな表情に
気付いた様子だった。
トウが冗談めかして言う。
しかし冗談なのはセリフだけで
目はまったく笑っていない。
「あぁ?」
敵意剥き出しのナツ。
敵意を抱いているからこそ
兄の声に手を止め、射るように見返した。
「乱暴にやっても、相手は気持ちよくならない。
自分勝手で相手のことを考えてやれない男には
ハルはおろか、どんな女だってついていかねぇよ」
つっけんどんなセリフの中に
微かに垣間見える優しさがあった。
少女は悟った。
トウが、本当は弟を大切に思っていることを。
なぜなら、血を分けた双子の弟なのだから。
「お前に言われる筋合いはねえよ」
「俺だってお前にこんなこと言う義理はねえよ。
ハルが泣きつきさえしなければな」
「ハルが……?」
ナツと視線がぶつかる。
彼はそこで初めて、少女の辛そうな表情に
気付いた様子だった。