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優しいヒトに虐められてます。
第11章 笑い過ぎに注意
「フッ……ッ……ッフフ」
呼吸を浅くして、声を出さないように
身体だけで笑う。

余りのくすぐったさに、腕が震え始めた。
手のひら自体が笑いをこらえるように、ガクガクと。

まずい……!

ハルの中で、早くも危機感が芽生えていた。
大津川に差し出している手の皮膚が
だんだん敏感になってきていた。

やばいっ……!
どんどんくすぐったくなる……っ!

手のひらを硬めのブラシでこすられるだけで
耐えがたいくすぐったさ。
しかも、くすぐられ続けるほどに
くすぐったさが増していく。

なにこれーッ!!
手のひらってこんなにくすぐったかったの!?

「ハァッ、ハァッ、ハァッ……フフフ……」
声のない笑いで身体が震える。
というかもはや笑いに感じない。
病気か何かの痙攣症状に思える。

くすったすぎて身体の押さえが利かなくなり
足が勝手にもぞもぞ動き出した。

あっ……やばいもう無理――
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