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優しいヒトに虐められてます。
第11章 笑い過ぎに注意
不器用だなぁ、とトウキは思った。

歯を食いしばってガクガクブルブルしている
姿を見れば、ハルが息を詰めて無理やり
くすぐったさを我慢しているのがわかる。

だが、そんな我慢の仕方ではいつか必ず
限界が来る。
そして我慢の限界が来た後の展開は一つしかない。

一気に笑い転げて呼吸ができなくなり、苦しくなって
すかさず降参することになる。
トウキも正解を知っているわけではないが
明らかにハルの耐え方は間違っている。

その証拠に、もうハルは――

「ブフッ!」
右手から逃れるように向こうを向いていたハルが
急に吹いた。
「フフフフフっ!!
あっはっはっはっはっはっは!!」

お腹を押さえ、涙を流して大笑い。
顔をトウキの反対へ向けるが、笑いは止まらない。
恥ずかしそうに、身体をバタバタさせて笑い転げる。

恥ずかしいのに無理やり笑わされ続けるハルの姿は
思いのほか官能的な可愛さだった。

「トウキくんッ、もうダメっ!
ダメぇっへへへへ!
アハハハハハ!!」
ハルにかなりの強さで腕を引っ張られる。

加えて吊られて笑いそうになるのも
堪えなければならない。

しかもケラケラ笑うハルが可愛くてエロくて
少し勃起してしまうので集中しにくい。

くすぐられる側も辛そうだが
くすぐる側も、思った以上に苦行になりそうだった。
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