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優しいヒトに虐められてます。
第11章 笑い過ぎに注意
大津川はタイマーを止めることもせず
ハルの上にぐったりと倒れた。

「ハァ…ハァ…トウキくん…重いっ……」
ハルが呻くと、彼はふら~っと寝台を下りて
けたたましいタイマーを止めた。

そしてまた、寝台の縁に顔を埋める。
「……負けるとは思わなかった。
少し卑怯な手まで使ったのに、負けた」

ええー……そんなショックそうにされると
せっかく勝っても喜びづらいんですケド……

もしかしたら、彼のプライドをバッキバキに
粉砕してしまったのかもしれない。

「クシュッ!」
「ト…トウキくんッ!
早くお風呂入って身体あっためて!
ほんとに風邪引いちゃうよ!?」
「……僕も入るよ。行為の前は身体洗って
キレイにするのが礼儀だし」
「そー…れもだけど、そうじゃなくて!
病は気からって言うし、そんな状態じゃ
すぐ風邪引いちゃうから!!」

やっと彼が立ち上がったと思ったら
隅にあったモップを手に取り、乾いた雑巾で
力なく掃除を始めた。
「……お風呂はハルが先だよ」
「……」
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