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優しいヒトに虐められてます。
第12章 お風呂にて・・・
「はい、流すよー」
彼がシャワーの取っ手を取る音。
そして顔面にシャワーのお湯をぶっかけられる。
「ンッ!! ンーーーッ!!」

後ろで声を殺してケラケラ笑っているのがわかった。
「後ろ見ちゃうよ!? いいんだね!!」
「わかったわかった。
じゃあシャンプー流すから息止めてー」

今度こそ、彼は頭のてっぺんから
シャワーをかけてくれた。

「コンディショナーもしとくか。
一応女の子だもんな」
「一応は余計だけど、まあ……ドーモ」
髪をすくように、丁寧にコンディショナーを
塗ってから、彼は再びお湯ですすぎ流してくれた。

その後、ご丁寧に洗顔まで優しくしてもらってから
「さて」
と彼がシャワーを出したまま手を休めた。

ドキッ。

その「さて」の意味するところは
エッチな雰囲気へ向かうのか、それとも
ただの迷いか。

ハルは前者を願う自分に気付いて我ながら呆れた。
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