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優しいヒトに虐められてます。
第13章 雨と美術館
急に力が抜け、身体に空気がこすれる感覚。

あれ、私、倒れてる……?

どん、と二つの物体が床に落下するような音。
一つはハル、もう一つは……

古田くんも……倒れた?

訳が分からなかったが、ハルは幸か不幸か
胸を隠すように古田に背を向けていた。
胸はこれ以上古田に見られないらしいが
背後の彼の状態を確認できないのは恐ろしかった。

どうやら彼もハル同様動けないらしく
呻くような声を上げている。

こんな屋内でどちらも動けないというのは
時間を稼ぐだけの気休めにしかならなかった。
古田の方が早く回復してしまえば、恐怖の時は再開される。
その間、ずっと恐ろしさに緊張していなければならない。

今の、何だったんだろう……
身体に強い静電気みたいなのが流れた気がする。

バングルが、真っ黒に染まっていた。

――ガチャリ。
その音がするまで、時間的には短かったのはわかっていたが
ハルの体感的には途方もなく長かった。

ドアの開く音。
外の雨音がより大きく室内に入ってくる。

そして、ハルの待ちわびていた声が、やっと聞こえた。
「ハル」

やっぱり、トウキくんが守ってくれたんだね……
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