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優しいヒトに虐められてます。
第14章 初めての看病
『こんな時間からどうしたの~?』
眠たげな声。
まだ朝の6時なのだから当然だ。
ハルは大津川を起こさないよう声を潜めた。
「助けてチエミ!! 前話した彼が
凄い熱出しちゃってるの!!」

『熱?』
「私看病とかしたことなくて、どうしたらいいのか……」
『いいから落ち着きなって。彼氏さんの様子はどうなの?』
「顔が赤い。あと、ちょっと息苦しそう」
『うーん……じゃあまず熱計ろう』
「わかった」

ハルはダッシュで体温計を取りに行き
ダッシュで戻ってきた。
そのままダッシュで体温を計る――
というわけにはいかなかったが、そのくらいの
気の焦りで体温計が鳴るのを待った。

しばらくして音がなり、彼の脇から
体温計を抜く。

「うわぁッ!!」
『何度?』
「38.6度!!」
『結構高いね。何か異変があったら
救急車呼んでもいいと思うけど
まあそれくらいなら
ちゃんと看病してあげれば大丈夫だよ』
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