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第15章 彼のとっておき、そして・・・

彼らは専門学校を卒業後、数年別々のエステサロンで
経験を積んだ後、そこを辞めて同志を募り
一緒に新しくマッサージサロンを開設したらしい。

そのテーマがというのが
『好みのイケメンでより気持ちよく、より美しく』。

実際、芹沢くんと赤石くんは中学の頃から
２月１４日がトラウマになったと自慢するほどの美少年で
大人になって久しぶりに会った二人は
一片の穢れもなく美少年から美青年へと成長していた。

募った同志たちも彼らに負けず劣らずの
イケメンマッサージ師だという。

それでいて、会員になれば予約時にカタログから
マッサージをしてもらいたいイケメンを指定したり
会員のランクが上がればよりサービスの幅が
拡張されるという、商売面でも一切抜かりがない。

そして彼らが強調して何度も言っていたのが
『決して変な噂が立たない紳士的な店』を目指すという。

私とナホは――というか、この話を聞いた同級生の
女子たちの多くはすっかり引き込まれた。