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優しいヒトに虐められてます。
第15章 彼のとっておき、そして・・・
「イクの我慢したの……? たくさんしたいってこと?
もしかして溜まってる?」
「まあ、溜まってないことはないな。
でも、実際の目的はちょっと違う。
試したいものがあるんだ」

「……? 玩具でも使うの?」
「まあ、そんなとこ。
で、先にイケメンの知り合いがいるか教えてよ。
割とマジで切羽詰まってるんだよ、こっちは」

「セリくんのとこ、景気よくやってるんじゃないの?
雑誌の特集にもなったって聞いたよ?」
「だからだよ。従業員の数が足りなくて一人当たりの
労力がブラックなんだよ。こうして頻繁に発散させないと
マジでやってらんない」

「イケメンじゃないとダメだから数増やしにくいのかぁ」
ミカが理解できたように同情を見せた。
「そゆこと。資格は捕まえた後で取ってもらう分
なるべく早く育て始めたいんだよ」

「じゃあ普通のイケメンでいいんだね」
「手当たり次第に客に手出す奴はいらないから。
うちの方針的には一応紳士イケメンの店だから」
「まあ普通にいるっちゃいるよ。
まだ若くて定職ついてない子とかも知ってるし」
「おっけ。じゃあそいつらと連絡付き次第教えて」

ミカが頷くと、芹沢は「サンキュ」と言った。
「んじゃあれ出すか」
芹沢が店からそのまま背負ってきたリュックから
取り出したのは、黒ラベルのボトルだった。
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