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優しいヒトに虐められてます。
第15章 彼のとっておき、そして・・・
「わかった。あと芹沢、同級生だからって気を抜くなよ」
赤石が返す。
「抜いてませんよー店長さーん」
ナホが向こうでクスクスと笑うのが聞こえた。

「次って?」
私は後ろの赤石に首を少し曲げて尋ねた。
「ああ、二人組のお客さんには、同時進行で
マッサージすることにしてるんだ。
一緒に来てもバラバラに終わると、帰る時
待たされたり待ったりすることになっちゃうから」
なるほど、と相槌を打つ。

「何だか配慮が行き届いていて、いいお店だね」
「ありがとう。青山さんたちも常連になってくれると
嬉しいな。って、まだ気が早いか」
「フフ。最終評価がよかったら、また来てあげるから
頑張ってね」
「じゃあ青山さんが泣いちゃうくらい
気持ちよくさせてあげようかな」

私は目を丸くして赤石を見上げた。
「フフ、赤石くんもそういう冗談言うんだね」
赤石が少し赤面した。
「……なんかごめん。
でも、半分本気のつもりでやるよ」
「うん、楽しみ」

私とナホは次のマッサージを受けるべく、
それぞれベッドの上にうつ伏せになった。
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