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優しいヒトに虐められてます。
第15章 彼のとっておき、そして・・・
私はうつ伏せになったまま赤石に
背中のバスローブを腰まで下ろしてもらった。
こもっていた熱が逃げ、空気に触れる背中がスース―する。

赤石はオイルを手に垂らし、軽く伸ばして温めてから
背中が冷えないうちに塗ってきた。
ほんのりと良い香りが漂ってくる。

赤石がオイルの説明をしてくれたが
カタカナというか、横文字が多くてよくわからなかった。
とりあえずリラックス効果があるらしく
香りに関しては癖がなく、上品で
何となく気分のよくなる香りだった。

首の向きを変えると、ナホも芹沢に同じようにされ
彼と話しながら気持ちよさそうにしていた。

オイルでヌルヌルとふやけた背中を
赤石の力強い指がマッサージしていく。
筋肉をほぐすように、そしてツボを刺激するように。
「どう?」
「うん、すごくいい……」

フワフワとした気持ちよさが身体を包み込む。
目を閉じると、幸せな夢を見れそうな甘い眠気がやってくる。
それを壊すのが、ナホの声だった。

「あぁんっ!」
「んッッ!」
「あッ! フフ……フフフ」

最初はちょっとした呻きだったが
今では卑猥にも思える声が時々混じる。
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