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優しいヒトに虐められてます。
第15章 彼のとっておき、そして・・・
「さて、それじゃあさっそく塗るけど、服はどうする?
脱ぐ?」
「……脱がなきゃいけないの?」
ハルは声をちょっとむくれさせて言った。
「びしょびしょになってもいいなら」
「……じゃあ脱がない。汚れたら洗えばいいだけだから」
「お、今日は着エロかな?」
「そういうのじゃない!
やるなら早くしてよ……」
ここで脱いでしまえば、心からそういう気分に
なってしまいそうで怖かった。
服を脱がないのは、大津川へのささやかな抵抗のつもりだった。
私が求めているのはただのエッチな行為じゃない
これが終わったらあなたがいなくなるというなら
私はそれを自ら求めたりしない。
――という意思表示が、どう歪んで解釈されれば着エロになるのか。
彼と話していると、そういう自分なりの決意のようなものを
簡単に切り崩される気がして
ハルはそれ以後、彼の言葉には短く簡潔に返すようにした。
――残りわずかかもしれない彼との時間をそんな態度で過ごすの?
こんな自問が心の中に浮かぶのも
きっと彼の魂胆が絡んでいるに違いない。
脱ぐ?」
「……脱がなきゃいけないの?」
ハルは声をちょっとむくれさせて言った。
「びしょびしょになってもいいなら」
「……じゃあ脱がない。汚れたら洗えばいいだけだから」
「お、今日は着エロかな?」
「そういうのじゃない!
やるなら早くしてよ……」
ここで脱いでしまえば、心からそういう気分に
なってしまいそうで怖かった。
服を脱がないのは、大津川へのささやかな抵抗のつもりだった。
私が求めているのはただのエッチな行為じゃない
これが終わったらあなたがいなくなるというなら
私はそれを自ら求めたりしない。
――という意思表示が、どう歪んで解釈されれば着エロになるのか。
彼と話していると、そういう自分なりの決意のようなものを
簡単に切り崩される気がして
ハルはそれ以後、彼の言葉には短く簡潔に返すようにした。
――残りわずかかもしれない彼との時間をそんな態度で過ごすの?
こんな自問が心の中に浮かぶのも
きっと彼の魂胆が絡んでいるに違いない。