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優しいヒトに虐められてます。
第16章 彼の秘密
「え……それって……流れ的に私?」
大津川は笑って頷いた。

「ご、ごめん。昔は私、すごいやんちゃだったみたい」
もう一度彼は笑った。
「でも、その相手を選ばない明るさに、僕は救われたよ。
ハルは転校してきてクラスのみんなとひとしきり話した後
急に僕の机に来て話しかけてきた。
『何作ってるの』って」

突然、ハルの脳内で、細かくほぐれていた記憶の糸が
元の形に戻ろうとするように編み直され始めた。

「みんなイヤそうな目で見てたよ。
そいつには話しかけない方がいいよって
言ってたやつもいた。
でもハルは、そんなの全部背中で無視して
僕に執拗に話しかけてきた。
『何作ってるの』『これどうなってるの』『どうやって作ったの』
『いつから作ってるの』『どうして作ってるの』」

編まれた記憶の糸が、ぼやけた映像となって
ハルの脳裏に浮かんでくる。

「僕は何度も冷たく返して取り合わなかったけど
ハルはそんな僕の反応に取り合ってくれなかった。
ほんっと、しつこかったよ。今ではいい意味になるけどね」

覚えがあった。
脳が何かを思い出そうとするように活性化する。
思い出したい。

頑張って、私の記憶。
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