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第17章 恋人

ハルの家に泊まることが多くなってから
トウキは寝袋を持ち込むようになった。
持ち込むというか、リビングに常備した。
昼間は隅にやり、夜にソファの前のカーペットへ。
洗う時もハルの洗濯機を利用。

なぜ同じベッドで寝ないのかは、言うまでもない。
今まで散々ハルにエッチな行いを繰り返してきた歴史上
ハルへの肉欲はかなり募るのだ。
それはハルも同じだろう。
夜、一緒にテレビを見ながら下ネタが出ると
どちらからともなくチャンネルを変えるくらいだ。

そんな状態で理性を留めたまま一緒のベッドで寝るなど
正気の沙汰ではない。

しかし無駄にみなぎる性欲を処理しないわけにもいかず
トウキはたまに自宅（事務所）で軽く発散させた。
自宅に寄る時はだいたいそれが目的なので
もはやトウキにとって、帰宅＝自慰になりつつあった。

自宅に寄るたび、思った。
ハルもちゃんとスッキリしているだろうか、と。