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Quattro stagioni
第4章 ♡ la mia gattina
「ん、あっ…にゃだ…にゃ、っ…」
「気持ち良いの?」
抱擁を緩め、辛うじて首にぶら下がっていた胸当てごと乳首を口に含む。布越しの舌の感触は普段と違って擦れるようなくすぐったさと気持ち良さがあった。反対の乳首には猫じゃらしが触れ、大きく身体を震わせると鈴が喧しい音を立てる。
「にゃ、んんっ…」
もっと鳴け、と言うように藤くんは乳首を強く噛んだ。びくびくと震えながら鳴き声を出す。乳首から口を離した彼は怪しく、美しく、微笑んでいる。
「ご主人様にキスは?」
にこりとした藤くんの目尻にそっと口づける。頬へのキスの次は鼻頭同士を触れ合わせてから唇へ。ちゅ、ちゅ、と何度も啄むとぐんと腰を突き上げられ、つい、彼の首にしがみついた。
「にゃあ…にゃ、あっあっ」
気付けば猫じゃらしはベッドの上で転がっていた。気持ち良い、と言う代わりに鳴き声を上げて腰を振る。尻尾を引っ張られる度に達する私に気分を良くしたらしい藤くんは笑い声の狭間に、淫乱、と私を罵った。
「ごしゅじ、さま…っ…も、むりにゃ…っ…」
「…っ…ちょ、今のもう1回言ってください」
「ご主人様…っ……あァっ…また、イクっ…あたまとける…っ…」
「……来週はメイドですかね」
私の耳元で言いながら、尻尾を勢いよく引き抜く。一際激しい快感に下肢どころか全身が痙攣した。はっはっ、と息を吐いて彼の身体に縋りつく私の背中や、頭を撫でながらゆったりと押し倒していく。
抱き締めたまま、小刻みに腰を動かす。ぐちゅぐちゅと泡立った体液の音と鈴の音がうるさくてたまらない。
「猫ちゃん、舌出して」
言われるがまま舌を出す。藤くんは甘く舌先を噛んでから己の舌を絡めてくる。吐息を分け合って、揺さぶられながら彼の腰に足を絡めた。鼻での呼吸では酸素が足りず、苦しいと思うのにキスを辞めて欲しくなかった。
「んっ…ふっ…んんっ…」
深い口づけを交わしたまま気が遠くなってくるとやっと藤くんがイった気配がする。ぐったりと弛緩した身体ではもう彼に縋りつくことすら難しかった。汗だくの藤くんは猫耳に口づけて、モノを引き抜く。あろうことかまだ、ぎりりと硬さを保っているのがぼんやりと見える。化物だ。ああ、違う。彼は獣だった。