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Quattro stagioni
第5章 ♡ call my name
どうやら藤くんなりにスイッチがあるらしい。私のペースに合わせる素振りを見せながらも清水ケンシロウに対してなにかしら不愉快に思った日の夜の彼は私に意地悪をする。ここのところ私はこれに一番手を焼いている。
「ね、いいこだから」
ゆったりと髪を撫でながら甘い声を出す。志保さん、志保さん、と私に愛情をぶつけてくる可愛い大型犬は簡単に大人の男になる。
「…はる、ちょうだい」
「聞こえませんよ。もう1回」
「1回じゃ済まないくせに」
「早く慣れて欲しいんです」
見つめ合って、キスをせびる。薄くて熱い唇はまた意地悪をして私の目尻に触れただけだ。こちらからキスをしようとすれば藤くんは顔を逃がして微笑んだ。
「ちゅーしたい」
「俺もしたいです」
なら、何故逃げる。悔しい。口を噤んで視線を逸らすと逃がした腰を再び寄せて硬さを保つモノでクリトリスをぐりぐりと刺激してくる。溢れ出した愛液が陰唇を伝い、尻まで濡らしているのはよく分かった。ああ、もう、シーツを取り替えたばかりなのに。
「…はる、知晴…お願い、キスして、」
「よく出来ました」
いいこいいこ、と頭を撫でてからの深いキス。本当に食べようとするみたいに下唇を噛んで舌を入れてくる。必死に応じて甘い毒を貪った。藤くんの髪を柔く掴んでから腰を押し付けると、彼の手は下腹部に移り愛液を垂らす膣口をくちゅくちゅと刺激する。
「んあっ…ああっ…」
「ほら、志保さん。もっと、」
やっぱり1回じゃ済まなかった。亀頭を入り口に宛がって少しだけ挿入したかと思うとすぐに引き抜く。そうしながら、ねえ、と私を促す声を出す。
「ちはる…も、我慢できな…あっ、んん」
最奥を目指してずぶりと挿入。途端に視界には白が滲む。ぎゅうっと強く抱き着いて彼の耳元で喘ぐとがつがつと腰を打ち付けてくる。彼だってきっと我慢の限界だったのだろう。