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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
やるならば徹底的にやるというのが凪子の性格であった。
店をバーに移した二人は思い出話を語るようにこれまでの二人の軌跡を『幸二朗』に聞かせた。
幸二朗の方も阿吽の呼吸で「そんなこともあったな」などと相槌を打ってくれる。

別れた恋人との思い出話をすると感傷的な気持ちになってしまうが、今は恋人と昔を振り返ってるだけだ。
そう言い聞かせ、涙が滲むのを堪えていた。

「なんか懐かしいなぁ……また行こうな、沖縄」
「……うん」

愁いを帯びた彼の目はカウンターに置かれたガラスの瓶を見詰めているようで視点は虚空に漂っているようにも見えた。
その横顔を見ていると似ても似つかない二人の幸二朗が、同一人物のようにすら思えてくる。
恋人と想い出の話を語るのはどうしてこんなに心地いいんだろう。
甘い毒に痺れ、緊張感が薄まりながら溶けていく。

「そうだね……また、幸二朗とどこか行きたいな……」
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