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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
この幸二朗はなぜか惹きつけられる魅力があった。
それはもちろん見た目の美しさだけではない。
母子家庭で育ち、自分の欲や希望などを抑えつけて生きてきた自分と同じように、大きな深い闇を心の奥に飼っているように感じた。

二人は傷付きあった身体を慰め癒やしあうかのごとくに互いの身体を舐め合った。
普段は男性の屹立を舐めることを嫌う凪子とは思えないほど、唇や舌で幸二朗を愛でる。
幸二朗も本物のフィアンセのように情熱的な舌遣いで彼女を悦ばせた。

「こ、幸二朗っ……そんなにされたらっ……」

身体の至悦に声と身体を震わせ、咥えていた彼も離してしまう。

「イって……凪子のイクところが見たい」
「そんなこと言われたら余計にイキづらい……」
「見たいんだ……凪子の一番可愛い姿を」

指でぱっくりと陰部を拡げられ、敏感な赤皮膜を舌で弄られていた。

「い、いくっ……見て、幸二朗っ……私のいくところをっ……」

普段は達することさえ相手に伝えたことがない。
それなのにこの男に促されると不思議とそうしてしまう。
抗っていたものを全て受け入れた瞬間、ぼわっと燃えるように快楽の焔が身体中を襲った。
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