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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
「好きな人が暮らしていた町って、何故だか好きになっちゃうよね。なんでもない町なら、きっと気にも留めないような些細なことでも……特別な何かに見えてこない?」
「あ、ありがとう……」

凪子は胸がチクリと痛みを覚えるほど愛しさを感じた。
この『幸二朗』にそんな気持ちを感じたのはもちろんそれがはじめてだった。

しかしそれは絶対に口に出せない。

(だって、この人は……仮初めの恋人なんだから……)

「いつか、さ……幸二朗の故郷にも連れて行ってよ」
「もちろん!」

幸二朗は笑った。
屈託のない笑顔で。

このままこれがいつまでも続けばいいのに。

母が元気で、幸二朗がそばにいてくれて、この町で静かに生きていく。

そんなことを願った凪子は目頭が熱くなって慌てて空を見上げた。

幸二朗は気付かない振りをしてくれたのか、振り返らずに長い影を伸ばしながら歩いていた。
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