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第1章 快楽を宿して～飯田奈緒美の依頼～

素直に答えたご褒美のように、ようやく唇を重ねて貰えた。

男性とは思えないほどの柔らかな唇にうっとりしているうちに、激しい舌遣いに襲われてしまう。

その激しさに相反して背中を撫でる指遣いはあくまで優しい。
愛玩動物を愛でるような、心の籠もった優しい撫で方をされていると、自分が愛らしい何かになったかのような錯覚すら覚えてしまう。

やがてその手は腰に移り、お尻に下がって、ようやく一番可愛がって貰いたいところへと辿り着く。

その間もずっと唇は繋がったままだ。
互いの口許は混ざり合った唾液で濡れていたが、不快感などまるで感じない。

「あっ……い、いいっ……」

彼の指は敏感な柔肌を探り当てると、小刻みさで可愛らしい抜き挿しを与えてくれた。
足りなすぎる刺激のはずなのに、きゅんっと激しい快楽が突き抜ける。

「シンジっ……ああっ！　それ、好きぃっ……」

普段はセックスでも出せないような甘ったるい声が、自然と喉の奥から溢れてしまう。